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2023

Technology

2023.06.07

【6/7動画更新】エンプラ(POM)の3Dプリント技術を確立:
金型レス・開発スピードUPに貢献する新規成形ソリューション

 ポリプラスチックスはDURACON® POMを使った材料押出(MEX)方式3Dプリント(3DP)技術を確立しました。本技術は3DP造形品でありながら射出成形品に近い物性を発現可能なため、金型不要で物性・機能・耐久性等の予備評価にも適用でき、製品開発サイクルの高速化に貢献します。
*MEX: Material Extrusion


※詳細物性データダウンロード可能(2022年10月24日更新)

 

3Dプリント(3DP)造形品でもPOMの優れた物性を発現

 熱可塑性樹脂材料を用いた代表的な3DP技術としてMEX方式があります。MEX方式では樹脂フィラメントを材料とし、微小なノズルから溶融吐出しながら描画・積層を繰り返して立体構造を得ます。従来、MEX方式3DPに適用可能な樹脂種は、非晶性樹脂もしくは結晶化度の低い樹脂(例:ABS、ポリアミド等)に限られていました。結晶化度が高く結晶化速度が速いPOMMEX方式3DPへの適用は、収縮・反り変形発生の制御やステージ剥がれの抑制が極めて困難であり、十分な実用化に至っていませんでした。

そこで当社ではPOMのグレード選定の適正化と結晶化挙動に最適化された造形条件との組み合わせにより、DURACON® POMMEX方式3DP技術の確立を目指しました。本技術では3DP造形品でありながら射出成形品に近い物性の発現も可能です。

図 DURACON® POM3DP造形物の曲げ物性

 

金型レスで予備評価が可能に!極小ロットのカスタム製品製造にも

 3D CAD等で形状デザインを設計後、DURACON® POMを用いた本3DP技術により実モデルを速やかに試作することで、単なる形状確認のみならず、物性・機能・耐久性等の予備評価に適用することも可能となります。製品開発の現場における開発サイクルの高速化に貢献できるほか、極小ロットのカスタム製品等の製造工程にも適用できる可能性があります。

図 DURACON® POMフィラメント材料

 

動画 DURACON® POMのMEX方式3DP造形の様子
(2023/6/7更新)

 

サンプル試作のご依頼受付中

 今後、当社では強化系グレードも含めた3DPDURACON® POMフィラメント材料の更なる材料開発を進めながら、新たな技術ソリューションとしてのDURACON® POM3DP造形技術の提供を目指します。
 実際のサンプル試作等のご相談もお受けいたしますので、ご相談・ご要望等ありましたら弊社の営業担当、もしくは画面右上の「お問合わせ」からお問合わせください。

※詳細物性データダウンロード可能(2022年10月24日更新)

 


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