労働安全衛生活動

労働安全衛生

労働災害ゼロを達成するため、「環境・安全・衛生」に関する各工場の方針を定め、グループ共通の目標を設定し、働くすべての従業員の安全意識醸成に向けて積極的に取り組んでいます。

グループ目標

  • 協力会社を含めた休業災害・不休業災害ゼロ(数値目標OIR*1≦0.07)
  • 火災・爆発事故ゼロ

主な取り組み

  • 安全基本ルールの定着
  • 各工場の定期的な監査の実施
  • 安全意識高揚活動の推進
  • 現場巡視による不安全行動・不安全状態の撲滅
  • TBM・KY活動*2の推進
  • リスクアセスメント*3スキルの向上
  • ヒヤリハット活動*4の推進
  • 5S*5の徹底
  • 指差呼称の定着
  • 緊急事態発生時のリスク低減
  • *1 労働災害の発生率を表す安全指標で、延べ労働時間20万時間当たりの休業・不休災害負傷者数を示す
  • *2 TBM・KY(ツールボックスミーティング・危険予知)活動
    作業開始前に、小グループでその日の作業や段取りからそこに潜む危険を予知し、安全に作業できる方法を決めること。道具箱に座って実施することが多かったため、このような名称になったといわれている
  • *3 事業場にある危険性や有害性の特定、リスクの見積もり、優先度の設定、リスク低減措置の決定の一連の手順をいい、その結果に基づいて適切な労働災害防止対策を講じること
  • *4 仕事を行っているときに”ヒヤリ”としたことや”ハット”したことを抽出し、情報を共有することで事故の発生を未然に防ぐ活動
  • *5 “整理・整頓・清掃・清潔・しつけ”の5つの頭文字を取ったもの

グループ目標と結果

今年度は、残念ながら2件の休業災害、1件の不休災害が発生してしまいました。その結果、グループ目標である「協力会社を含めた休業災害・不休災害ゼロ」「OIR 0.07以下」を達成することができませんでした。 災害発生時には、現場での緊急の対応はもちろんのこと、恒久的な対策の検討、再発防止に努めています。また昨年度から開始した重篤災害防止の取り組みを継続し、協力会社を含めた危険個所の抽出や対策を実施しています。

  • * 労働災害の発生率を表す安全指標。延べ労働時間20 万時間当たりの休業・不休業負傷者数を示す

2019年度活動トピックス

富士工場

常駐協力会社とともに、現場目線で作業の安全性を向上

操業50年を超える富士工場では、建設時に想定されていなかった機器の清掃や修繕作業が発生しています。しかし、機械の導入・保全を担当する機械グループと、実際にそれらを使って作業に当たる常駐協力会社との間で、現場の危険箇所の共有が活発に行われていませんでした。そこで、作業者の目線で見た危険の抽出から、現場確認、工事を含む対応策の検討・実施に至る制度を確立した結果、協力会社の作業員からも積極的に改善提案が上がるようになりました。活動を開始した2017年4月から総計71件の改善活動が行われています。

取り組み事例紹介

工場6階の屋外で高い位置にある設備の修繕時に安全柵を乗り越え転落の危険性があったため、作業位置を考慮し安全柵を延長する対策を実施しました。

BEFORE

AFTER

機械グループのコメント

機械グループで作業者へのヒアリングを行った所、これまで“当たり前”としていた作業方法・作業環境に設備面で改善すべき点があることが分かり、作業者を主体とした提案制度を始めました。作業の安全性向上はもちろん、安全に対する改善意欲が高まり、協力しながらより良い作業環境を目指す風土が生まれています。

南通工場

可燃性・毒性のある液体貯蔵タンクの安全性を向上

中国では江蘇省の化学工場で起きた爆発事故をきっかけに、安全・環境保護に関する法規制が強化されています。当社の南通工場では、改定された法規制を順守し安全に工場を運転するため、可燃性・毒性のある液体貯蔵タンクに自動制御装置・緊急遮断弁といった安全装置を追加しました。今後も継続して設備の安全性向上に努めるとともに、万一の事故発生時に被害拡大を防止するために工場内の人員配置が自動検出される設備の導入などを計画しています。