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2025

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2025.07.08

物流会社の梱包資材に採用: 長繊維セルロース強化樹脂でCO2削減と強度を両立

強度と環境負荷低減を両立するPLASTRON® LFT 長繊維セルロース強化樹脂

近年、物流業界では強度と環境負荷低減を両立する梱包資材のニーズが高まっています。特に、輸送時の安全性を確保しつつ、持続可能な素材の活用が求められています。このニーズに対し、当社の「PLASTRON® LFTセルロース強化樹脂」が新たなソリューションを提供します。

   

 

PLASTRON® LFT長繊維セルロース強化樹脂が選ばれる理由

この度、物流企業である浅川組運輸様の梱包資材「エムネジ®」に当社の環境対応グレードPLASTRON® LFT長繊維セルロース強化樹脂が採用されました。
エムネジ®は輸送用の強化段ボールを留める樹脂製の梱包資材です。金属製の留め具は、取り付ける機具が限定され熟練された作業が求められる場合がありますが、エムネジ®は、電動ドライバー等で簡単に取り付けができるため、作業効率を高めることができます。また、ネジの先端が飛び出ることがないため、作業時や輸送時の安全性にも考慮された製品です。

 

 

エムネジ®の製品紹介ページ:https://www.asakawa-unyu.co.jp/service/other/

エムネジ®のバイオタイプへの採用に際し、浅川組運輸様が求めた主な要件は以下です。

  1. 高い強度:輸送時の衝撃に耐えられる頑丈さ(高い衝撃強度・剛性)があること
  2. サステナブル:CO₂排出を削減につながること
  3. 作業性の維持・向上:電動ドライバー等で簡単に固定でき、安全に使用できること

 

当社のPLASTRON® LFT長繊維セルロース強化樹脂はこれらの条件を満たし、浅川組運輸様の厳しい基準をクリアしました。

 

長繊維セルロース強化だから実現可能:高い衝撃強度と優れた剛性

輸送用の梱包資材は、輸出時に使用されるケースもあり、厳しい物流環境下で耐えることのできる強度が求められます。しかし、一般的にバイオマス素材は強度が低いという課題があります。
当社のPLASTRON® LFT長繊維セルロース強化樹脂は、長繊維のセルロースを使用しているため、より高い衝撃強度と優れた剛性を出すことができます。

 

 

環境面では、このセルロース繊維は植物由来のサステナブルな素材であり、さらに焼却時はガラス繊維や金属と異なり残渣が発生しないため、産業廃棄物削減につながる「サーマルリサイクル」を可能にします。また、エムネジ®の一般タイプで使用されているポリアミド樹脂と比べても、製造時のエネルギー消費が少ないためプロダクトカーボンフットプリントも低く、さらに本グレードは軽量であるため、副資材的な観点からみても輸送時のCO₂削減の貢献につながります。

さらに、当社では PCR材(ポスト・コンシューマ・リサイクル材)を活用した新グレードの開発にも取り組んでおり、さらなる環境負荷低減を目指しています。

 

浅川組運輸様の声

当社は、“エムネジ®”にバイオマス素材を配合することに数年間取り組んできました。一般的にバイオマス素材の配合率を上げると製品強度が低下しますが、PLASTRON® LFTセルロース繊維強化グレードを採用することにより強度を確保した環境配慮製品を開発することができました。今後は、ポリプラスチックス株式会社様のPCR材を使用したグレードに期待しております。

 

持続可能な未来へ:PLASTRON® LFT 3タイプのラインナップ

バイオマス原料である木材由来のセルロースを活用したPLASTRON® LFT3タイプのグレードをご用意しています。それぞれのタイプの特長や物性情報等の詳細は、ダウンロード資料をご覧ください。

 

 

 

貴社の梱包資材や部材等においても、環境対応と高性能化を同時に実現するPLASTRON® LFTセルロース強化樹脂の活用をご検討ください。

 

DURACIRCLE®について

当社は、エンプラのリーディングカンパニーとして、エンプラ100%循環化実現に貢献するあらゆるソリューションを対象とした取り組み「DURACIRCLE®」を始動しています。引き続きポリプラスチックスのサステナブルソリューションにご期待ください。

【関連情報】
◆ PLASTRON® LFT製品紹介
DURACIRCLE® 特設ページ
◆ 浅川組運輸様ホームページ
サステナビリティサイト

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