取組事例Our Approach
2025
【動画あり】DURACON® POMを用いた3Dプリント技術の進化:高性能・高精度な造形を可能にするPOMの3Dプリント技術
ポリプラスチックスは結晶性エンプラ「DURACON® POM」の材料押出法による3Dプリント技術を確立し展開してきました。
この技術は、射出成形品に迫る物性・造形の精密化を実現し、製品開発の短縮に貢献します。現在、さまざまな分野での活用検討が始まっています。
射出成形品に匹敵する物性と新たな価値の創造
当社は、3Dプリントに最適化された特殊グレード「DURACON® POM AM17X」および当社独自の3Dプリント条件により、結晶性エンプラ「DURACON® POM」による材料押出法での3Dプリント技術を確立しました(特許出願済)
本技術により、3Dプリント品でありながら射出成形品に匹敵する物性の実現が可能です。これにより、金型不要で物性・機能・耐久性等の予備評価にも適用でき、製品開発サイクルの高速化(短縮)に貢献します。また、「従来加工法では困難な複雑形状の実現」、「複数部品の一体化による部品点数の削減・軽量化」といった、新たな価値を提供します。
3Dプリント品でもPOMの優れた物性を発現
熱可塑性樹脂材料を用いた代表的な3Dプリント技術として材料押出(Material Extrusion, MEX)方式があります。MEX方式では、樹脂フィラメントを材料とし、微小なノズルから溶融吐出しながら描画・積層を繰り返して立体構造を得ます。従来、MEX方式3Dプリントに適用可能な樹脂種は、非晶性樹脂や結晶化度の低い樹脂(例:PLA、ABS、ポリアミド等)に限られていました。一方で高い結晶化度と結晶化速度を持つPOMは、造形中の収縮・反り変形の発生やステージからの剥がれといった課題が大きく、MEX方式での実用化に至っていませんでした。
当社では、POMの3Dプリントに最適化した材料と3Dプリント条件の組み合わせにより、DURACON® POMのMEX方式3Dプリント技術を確立しました。本技術では3Dプリント品でありながら射出成形品に匹敵する物性の実現が可能です。
さらに、当社が蓄積してきたノウハウにより精密な造形も可能です。
※本技術による造形確認済みの3Dプリンターについては、当社までお問い合わせください。
技術導入支援について
DURACON® POMによる3Dプリント技術の導入をご検討のお客様には、技術導入のご支援や、POMの3Dプリントに対応した受託造形会社のご紹介も行っております。
サンプル試作等のご相談受付中
当社では新たな技術ソリューションとしてのDURACON® POMの3Dプリント技術の提供を目指しております。
サンプル試作のご相談や受託造形会社のご紹介等も承っておりますので、ご相談・ご要望等ありましたら当社の営業担当、もしくはWEB「お問合わせ」からお問合わせください。
また、DURACON® POM AM17Xフィラメント開発品をご提供可能です(有償)。こちらに関しましても当社までお気軽にお問い合わせください。
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